公共工事の入札不調についてご存知でしょうか。
公共工事の入札不調とは、自治体が決定する予定価格(落札の上限)では利益が出ないとして、工事を請け負う建設会社が決まらない状態をいいます。
公共工事の入札不調という現象は全国的なものといえそうですが、とりわけ首都圏においては、入札不調が増えているようです。 都内でいうと、武蔵野の森総合スポーツ施設(2020年東京五輪会場)や中央卸売市場・豊洲新市場などの事業(数百億円規模の事業)も不調が生じました。
このような不調が続出しているのはなぜか・・・
公共工事の人件費(労務費)が上昇しているのですが、東京都の労務単価は全国平均に比べ約2割高となっています。では、なぜ労務費が高騰しているのか。もうお分かりかと思いますが、深刻な人手不足が高騰をもたらしているのです。人材を確保するため、労務単価を上げざるを得ないのです。背景はやはり、人手不足です。
最近、人手不足に関する新聞記事がよく目に付きます。当ブログにおいては、以前から繰り返し建設業における人手不足が深刻であることや対応が急務であることを指摘してきました。東北の復興というとても大事で大きな需要にこたえながら、2020年に向けた建設が進んでいます。建設需要はこれから更に高まるわけですから、この先心配ですね。各自治体の今後の対応もそうですが、国としての人材確保に向けた対応にも注目したいと思います。