「食」の値上げ発表が次々と行われています。
明日・10月1日から、外食産業では、「餃子の王将」や「スターバックスコーヒー」などで値上げです。
「餃子の王将」では、23年ぶりのメニュー全体にわたる価格改訂となります。豚肉、鶏肉などの原材料価格の上昇に加え光熱費の高騰が要因といわれています。
「スターバックスコーヒー」では、主力商品であるスターバックス・ラテなどで10円程度の値上げとなります。酪農家の減少による生乳生産量の減少が要因といわれています。ただ、値上げする一方、ラテに使うミルクの質と味をさらによくすることで、実質的には値上げをしていないとの印象を与える努力と工夫をしていることが特徴的です。
また、食品メーカーでも、原材料高や円安を背景に、次々と値上げが実施されることになりそうです。例えば、「日清食品」では、7年ぶりの値上げとなります。カップ麺や袋麺の主力商品で5~8%の値上げです。ほぼ消費税分ですね。
他にも、「UCC上島珈琲」では、家庭用レギュラーコーヒーの価格を大幅に改定します。なんと、約25%の引き上げとなります。コーヒーは原料の生豆の取引価格が高止まりしています。主要産地・ブラジルの天候不順などで生産量が減少する一方、中国をはじめとする新興国におけるコーヒー需要の増加が要因といわれています。
これからは小規模の喫茶店のコーヒー価格も、仕入れ価格の上昇により、値上げせざるを得なくなるかもしれません。
仮に給料が上がったとしても、それを物価上昇が上回っていれば、実質的には給料が上がったことにはなりません。つまり、給料が物価上昇に追いついていないことになります。本日公表された「毎月勤労統計調査」(厚労省)の8月速報値によると、物価上昇分を差し引いた実質賃金が前年8月比で2.6%減。14カ月連続で低下している中での「食」の値上げとなります。
わたしたち消費者のみならず中小企業も個人商店も、コスト高に悩まされる日々がまだまだ続くのかもしれません。踏ん張り時です!