小型無人機(ドローン)で人身事故が発生しました。新聞など各マスコミも報じているところですが、国交省によると、2月18日、神奈川県の建設現場で、空撮に使っていたドローン(重さ約1kg)が クレーンに当たって落下し、そのドローンが男性作業員の顔に当たり数針縫うけがをしたとのことです。2015年12月の改正航空法施行後に報告された初の人身事故です。

改正航空法では、高度150m以上の上空や人口密集地などでドローンを飛行させる場合には許可を必要としています。時事通信によると、国交省は2月9日現在で11,974件の許可を出しているとのこと。また、毎日新聞によると、法改正以降約50件のトラブルが国交省に報告されているとのことです。そこに、とうとう初の人身事故ということになりました。

ドローンが顔に当たる・・・想像しただけでも、ゾッとしませんか?恐ろしい「凶器」ですね。今回の人身事故は、男性が被害者です。男性だからまだよかったとは言いませんが、例えば、若い女性の顔に当たり数針~数十針縫うけがだったとしたら、世間に与えるインパクトはまた違うことでしょう。このような事故は二度と起きてもらいたくありませんが、もし若い女性の顔や幼児の顔に当たったら・・・。もし死亡事故が起こったら・・・。ここまで想像力を働かせる必要があるのではないかと思います。

人類や社会に対しドローンが果たす役割も理解はできます。ただ、仮にドローンの飛行を認め続けるなら、大小・軽重を問わずドローンの操縦にあたっては、例えば、自動車にみられる自賠責保険のような保険(※当然、自動車事故との性質の相違等を踏まえた制度)に強制加入させるなど、被害者救済の仕組み作りはもとより、危険性を踏まえて規制強化を急いでいただきたいものです。ちなみに、改正航空法施行前の事案ではありますが、2014年11には、神奈川県で行われた国際マラソンの大会中に、無線操縦の小型ヘリが墜落し、大会運営の女性スタッフの顔に当たりけがをしています。さて、皆さんは、どう思いますか?