前回の記事で、「寡婦」(と「特定の寡婦」)の要件を

明示しました。


いわゆる「シングルマザー」は、「寡婦」の要件を

満たしません(※要件を一つひとつ確認してみてください)。

           ↓ 

「寡婦」の要件を満たさないということは、

「シングルマザー」は「寡婦」には当たりません。

           ↓

「寡婦」に当たらないということは、

寡婦控除の対象とはなりません。


簡単ではありますが(同時に、少々面倒ではありますが)、

法的・論理的に説明するとこうなります。


「シングルマザー」と「寡婦」は、現在夫がいないという点においては

共通しています。


ただ、決定的な違いがあります。


前回の記事で明示した要件を正確に読めばお分かりでしょう。

「シングルマザー」と「寡婦」の両者を分けるポイントは、

婚姻歴の有無です。


婚姻歴が有るか無いかで、

一見似ている両者に大きな差が生じるのです。


「シングルマザー控除」なるものは存在しませんが、

「寡婦控除」は存在しているのです。

法が経済的格差を設けているのです。