梅雨明けしたかのような暑い日が続きますねー。

私の事務所周辺は、品川区の五反田エリアにありながらも、緑が適度にあります。昨日、昼食を買いに事務所(五反田にあります)を出て歩いていたところ、早くも蝉(せみ)の鳴き声が!元気よく鳴いていました。梅雨明けも間近かな・・・本格的な夏到来まであと少しですね。

その蝉の鳴き声を聞いて、高校野球の夏の大会・甲子園を連想しました。高校野球に「タイブレーク方式」導入の検討、とのニュースを聞いていたこともあったからでしょうか。

「タイブレーク方式」とは、簡単に言うと、延長戦に入った場合、塁上に走者を置いた状態で始め、できる限り試合の早期決着を図るための方式のことです。

この「タイブレーク方式」の導入について、本格的な議論に入ったようでして、支持が得られた場合、早ければ年内導入の可能性も。

甲子園では、延長戦に突入しても、1人の投手が最後まで投げ切る。それだけでなく、延長戦では決着せず翌日の再試合でも引き続き投げ切る。私たちはこのような映像を何度か観てきました。

素晴らしい投げ合いに私たちは感動します。確かに、観戦する側は感動しますが、甲子園球児の肩や肘は悲鳴を上げているはずです。たとえその夏を乗り切っても、プロに入ってからその影響が出てきてしまい、故障しがちで殆ど活躍できなかったり、選手寿命を短くしてしまうこともあるのです。あの有名だった元選手も、あの有名な現役選手も、その一人ではないでしょうか。このようなことが、ここ数年、かなり問題視されてきたこともあったのでしょうね。

そう考えると、機が熟したこのタイミングで、「タイブレーク方式」を導入するのもよいのでは。

確かに、あの真夏の炎天下で、延長戦を何回も投げるその姿は、ある種「夏の風物詩」と言えるのかもしれません。これが無くなると思うと、どこか寂しい気がしなくもない。もしかしたら、投げ切ることが高校球児にとって幸せであり、よい思い出になるのかもしれない。でも、そろそろ、将来ある高校球児の保護という観点から、監督の選手交代に対する考え方を変えたり、試合日程の過密化を改善するとともに(主催者などの英断、阪神タイガースやNPB側の協力も不可欠)、「タイブレーク方式」を導入する道もありではないでしょうか。

導入する際には、中長期的な視野に立ち、「タイブレーク方式」導入後の投手たちの追跡調査を実施したり、これまでの投手たちと「タイブレーク方式」導入後の投手たちとの比較をして身体に与える影響等を分析・評価・データ化することが必要でしょう。このような取組みをした結果、「タイブレーク方式」導入の意義が認められない場合には、その時、また戻ればいいのでは、と思うのであります。

クーラーのきいた涼しい部屋で熱戦を観る大人の立場と炎天下のもと連日のように投げ込み身体を酷使する高校生の立場。どちらの立場をより保護すべきか。このことが問われているのが、「タイブレーク方式」の導入問題の本質ではないでしょうか。

蝉の鳴き声から、昨日、私・木村、このようなことを考えたのでありました。