高齢者人口、つまり、65歳以上の人口は推計で3514万人となり、総人口に占める高齢者人口の割合は27.7%にのぼり、ともに過去最高となりました。これは、前年(27.2%)と比較すると、57万人(0.5%)増えたことになります。「敬老の日」(9月18日)を迎えるにあたって、9月15日現在の推計として総務省が公表しました。
一方、日本の総人口はというと、2008年にピークとなり、2011年以降継続して減少し、現在の推計では、1億2671万人。前年(1億2692万人)と比較すると、21万人減ったことになります。
ここから先は、いくつかの項目を立てて統計を見ていきましょう。「男女別高齢者人口」「年齢別高齢者人口」「主要国の高齢者人口」および「将来の高齢者人口」の4項目について、弊所ができるだけ簡潔にまとめてみました。
■ 男女別高齢者人口
高齢者人口を男女別にみると、男性が1525万人であるのに対し、女性は1988万人。男性と比べ、女性が463万人多いといことになります。
よりリアティが湧くように、少し違った角度から次の数字をみてみましょう。まず、男性高齢者は男性人口の24.7%、つまり、4人に1人という高い割合です。これに対し、女性高齢者は女性人口の30.6%、つまり、3人に1人まであと僅かという非常に高い割合であることがわかりました。
さらに、少し違った角度から男女比較をしてみましょう。女性100人に対する男性の数(人口性比)という視点でみると、男女の差がはっきりみえてきます(※主要新聞には掲載されていない視点かもしれません。)。①「年少人口=15歳未満人口」では105.0、②「生産年齢人口=15歳~64歳人口」では102.3と、男性が女性より少しだけ多いのです。これに対し、③「老齢人口=高齢者人口=65歳以上人口」では76.7%と、女性が男性よりもかなり多くなっていることがわかります。
■ 年齢別高齢者人口
65歳以上人口は先述のとおりです。そこで、ここでは、後期高齢者となる75歳以上をみてみましょう。
(1)75歳以上の人口
75歳以上の高齢者は1747万人で、総人口の13.8%を占めています。内訳は、男性が683万人であるのに対し、女性は1064万人です。
(2)80歳以上の人口
80歳以上の高齢者は1074万人で、総人口の8.5%を占めています。内訳は、男性が382万人であるのに対し、女性は691万人です。
(3)90歳以上の人口
90歳以上の高齢者は、初めて200万人を突破し、206万人と総人口の1.6%を占めています。ちなみに、この割合は、アメリカ(0.8%)の約2倍となっています。日本で200万人を超えたことがいかにすごいのかがお分かりいただけるかと思います。日本の内訳は、男性が50万人であるのに対し、女性は156万人です。
(4)100歳以上の人口
100歳以上の高齢者は約7万人で、総人口の0.1%を占めています。内訳は、男性が1万人であるのに対し、女性は6万人です。
上記の総務省統計とは別に、厚生労働省は15日、100歳以上の高齢者が6万7824人いると公表しました。前年と比べて2132人増え、47年連続の増加となりました。ちなみに、今年度中に100歳になる人が3万2097人と過去最多になることも併せて公表しています。
100歳以上の高齢者6万7824人の内、その大半は女性で5万9627人(87.9%)です。
人口10万人当たりの高齢者の人数が最も多かったのは、5年連続で島根県。
100歳以上の高齢者の人数を都道府県別ランキングでみると、1位が東京で5835人、2位が神奈川で3737人、3位が大阪で3559人と続きました。
(つづく)